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逝く

久々の田舎は田んぼに水が張られ瑞々しい景色。景色とは裏腹の汗ばむ陽気の中 祖父を見送ってきました。

小さい頃の記憶をたどっても怒っている様子しか見たことがないと思われるくらいの怒りん坊で、その血は脈々と受け継がれ、一族皆誇れるかな 荒ぶる魂 を背負ってここまで人生重ねてきました。ヨメも言わずもがな
幼い頃の記憶ではただただ恐ろしかったお祖父ちゃん。この頃の記憶では周りの様子は映されずいつもの席で怒っているお祖父ちゃんの姿だけが思いだされるのですが 記憶を巻き戻して行くにつれ負けずと言い返している自分の姿も一緒に思い出されるようになり、同時に周りの様子、、主に夕食時の様子、、も浮かぶように。

一番思い出されるのは、おそらく幼稚園の年長さんくらいの頃だと思うのですが、仏さん(仏壇)の前に座ってお経を唱えるお祖父ちゃんの後ろでふざけて踊っていた自分と、その後ふと気付いたらお祖父ちゃんが私の後ろで先ほどの自分を真似て踊っている姿。普段はとにかく怒鳴り散らすお祖父ちゃんがこの時はめずらしく愛嬌のある(むちゃくちゃ怖かったけど)怒り方をしたので子供ながらに妙にばつの悪い思いをしたのを覚えています。
「ほっこなことすな(アホな事すな)」「そんなほっこなことあるか(そんなアホなことあるか)」とよく怒られていました。

渡英直前のお正月、行ってきますと挨拶を兼ねて帰省しましたが、病院から父に背負われ帰って来たお祖父ちゃんは実家でもベッドの上。どこに行ってもベッドの上での生活が続いていたようなので最後は気絶するように逝ったと聞いてようやく楽になれたんじゃないかと思います。

あちらに行ったら距離もなにもないでしょうから、たまに下を覗いて「またほっこなことして!」と怒鳴り散らしているかもしれません。でも のびのび幸せに「ほっこなこと」してると思ってもらえるよう、生きてゆきたいと思う孫なのでした。
by wakka-w | 2009-06-16 11:02 | ブルち 関係ない

家族(非人間)の移ろいゆく生き様に立ち会えた事を感謝する日々。


by wakka-w
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